精神障害の診断

精神障害の診断にはいくつかの厄介な問題がある。 それは客観的なデータに基づく診断基準が存在しないこと。精神障害の診断に際しては機能検査は存在しない。「正常」と「異常」の判断にもさまざまな社会的・哲学的な問題が含まれておりその境界線は決めがたい。したがって精神障害の診断は診断者の主観に基づいた「勘による診断」に頼らざるを得ない。精神医学においては病名はあまり重要ではなく、患者の状態を手がかりに実際の治療が行われる。
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 時間的経過の必要性

精神障害の診断は、経過という時間的検証を待って初めて可能とされる点があげられる。10年近い経過観察が必要とされることも珍しくはない。

 時代的背景の影響

精神障害はその発生、病像、経過に時代的背景の影響を強く受けるという事実がある。  精神障害は単一の原因で起こるものではなく種々の要因が組み合わさって発病にいたると理解されている。内因性・反応性・神経症性の三つに分類されていて、うつ病という病態の発症機制にはこの三つの要因が同時に働いていると解釈するのが妥当。